River Do! ひろしま国際SUPオープンレース

River Do! ひろしま国際SUPオープンレース

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11/13(日)、広島県広島市内を流れる太田川でRiver Do! ひろしま国際オープンレースが開催された。

本大会が開催されたポイントの近くには平和記念公園、原爆ドーム、広島城などがあり、観光客で常に賑わっている。

レースだけでなくイベントとしても規模の大きかった本大会。総勢200名を超えるエントリーとなった。川での開催ということで、土手沿いのサイクリングロードや川に架かる幾つもの橋から、選手を間近でみることができ、応援の声が常に選手たちに届いていた。

Team KOKUAからはプエルトリコで開催されたISA 世界選手権に出場し、見事Jr テクニカルクラスで2位という成績を残した島津 成彰(Nariakira Shimazu)、金子ケニー(Kenny Kaneko)、馬場なつみ(Natsumi Baba)、そしてKOKUA TEAM GENERATION NEXTに新たに加わった鶴井 八重(Yea Tsurui)が出場した。

全クラスの選手の一斉スタートが壮観な本大会。

太田川は水上タクシーの往来もある大きな河川だが、150名を超える選手が川幅いっぱいに、さらに何列にも渡ってラインナップする。最前列はパドルを挿すことが困難なほど密集した状態からのスタートとなる。スタートと同時に激しい引き波が立ち、さらに河岸にぶつかったバックウォッシュに足を取られ、トップ集団以降の選手はかなり長い時間、引き波に苦戦することになる。
スタートダッシュでいかに前に出せるかでその後の展開に差がついた。
太田川は潮流の影響を受ける。川の中央付近と岸際では流れの速さが変わり、それを読んだコース取りが求められる。

スタート直後は満潮に向かう時間。向かい潮の中を漕ぐこととなった。
折り返し地点から流れは選手を追う向きへ。そしてまた海側へ向かう際、最後の向い潮に。川の中央か際か、流れを読んで思い切ったコースを引いた選手が前に出た。
集団がばらけてからは艇団ごとにドラフティングが始まり、その駆け引きも見どころであった。

男子トップを走ったのは、Team KOKUAの金子ケニー、島津成彰、吉田竜平選手の3名。金子ケニーが2人を終始引っ張り、島津成彰も吉田選手と共に金子ケニーに食らいつき続けた。

途中差が詰まったが、最後のスパートで金子ケニーが抜け出し、デッドヒートを制した。島津成彰は僅差で吉田選手に敗れたが、全日本でも一歩前を制された吉田選手の背中を着実に捉え、ISA世界選手権でさらに一段階成長した姿で会場を沸かせた。

女子は馬場なつみが2位の選手と4分ほどの差をつけトップでフィニッシュ。タートの引き波も焦ることなくペースを乱さず漕ぎ、周囲は男子選手のみのためドラフティングや駆け引きはできなかったが最後まで安定して自分の漕ぎを見せた。男女総合では19位という結果に。

鶴井八重は本大会が14.0ftのボードで出場するデビュー戦となった。まだ乗り慣れないボードであったが、結果は3位。2位の米村選手との差が詰めきれなかったが、まだ中学1年生というフレッシュな勢いで、どんどん活躍していってくれるに違いない。

 

下記、選手レポート。

【島津 成彰】(Nariakira Shimazu)
[Result] レースクラスハードボード男子14.0ft以下 3位 (01:16:35)

「世界選手権から帰ってきた疲れが残る中でのレースとなったが、フラットコンディションでのボードスピードに助けられ、終盤まで体力を残した状態で迎えることができ、3位でフィニッシュ。
船頭邸の引き波によるうねりにしっかり反応して拾えた。帰国後の疲れを感じることなく漕ぎ切ることができた。ボード性能をいつもより感じることができたレースで、改めてボード性能の高さを実感した。」

 

金子ケニー】(Kenny Kaneko)
[Result] レースクラスハードボード男子14.0ft以下 1位 (01:16:30)

「終始Nari(島津成彰)、吉田選手とのバトルを楽しめた。Team KOKUAも大活躍。前日はKOKUA NIghtも開催し、多くのパドラーと交流でき、最高の2日間を過ごせた。」

 

【馬場 なつみ】(Natsumi Baba)
[Result] レースクラスハードボード女子14.0ft以下 1位 (01:25:59)

「フラットなコンディションの中でも川のどこを通るかでスピードに差が出たため、自分はどのタイミングで川のどこにいるべきかを常に考えた。スタート直後の引き波は想定内だったため落ち着き、使えそうなうねりを探して漕げたが、中盤、他クラスの選手への真後ろのドラフティングは禁止されているため、真横につけるドラフティングを試したが、ボードコントロールを誤り、落水。テクニック不足を感じた。ボードはFLY PRO 22.5を使用。スピードと安定感のバランスが抜群で、どんなコンディションでもストレスなく走らせることができた。」

 

本大会で出場したTeam KOKUA全員が入賞。また、多くのKOKUAのボードやパドル、ギアを使用した選手が上位の結果を残し、表彰台入りしていた。KOKUAユーザーも全国各地で増えつつあることを感じられた。

選手を間近で観ることができるフィールドでは、レースの魅力をより感じることができる。本大会ではツーリングクラスやチームリレー、ドラゴンSUPのレースなど、初心者や家族、友人たちと楽しめるディビジョンもあり、このような大会を通じて今までSUPに触れてこなかったひとたちが漕ぐきっかけになるだろう。

並行してパドルクリニックや試乗会、出店や舞台でのパフォーマンスなど、イベントとして誰もが楽しめ、競技・レジャーともにSUPの裾野が広がるきっかけとなる大会であった。

 

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