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11/26(土)、神奈川県茅ヶ崎市、ヘッドランドビーチにてJAPAN CUP Chigasaki が開11催された。
本大会を今シーズンの締めくくりとすべく、意気込んでいた選手も少なくなかっただろう。
Team KOKUA からは島津成彰(Nariakira Shimazu)、馬場なつみ(Natsumi Baba)、鶴井八重(Yea Tsurui)が出場。
レースは12:30- スタート予定となっており、ウェイティングの時間が長かった。
午前中はTバーと呼ばれる堤防を挟んだ東側で、SUPサーフィンが並行して行われていた。
コースはTバー西側のビーチをスタートし、500mほど沖のマークを回航後、東に1.3km、折り返して1.25kmの三角形のシンプルなコース。エリートクラスはこの1周約3kmを4周というコース。
Tバー付近は潮がぶつかり、チョッピーな横波を生み、第2マーク付近は潮が引くにつれてうねりが強くなった。この付近で足を取られた選手も多い。
沖には乗せられるうねりがあったり、潮の流れも左右にあったりと、シンプルなコースでもどの海面をどう漕ぐのか、コース取りも重要となった。
海でのレースはレース展開がリアルタイムでは分からないことが多いが、今回のフィールドはギャラリーからもレース展開をチェックしやすく、特にTバーでは、選手を間近で観戦することができ、選手にも応援の声が届いていた。
レース直後は風も弱く、比較的穏やかなコンディションだったが、昨年の海の状況を思い出させるように、レース後半にかけて風が上がり、海面が荒れ出した。上位でフィニッシュした選手はほぼその影響を受けなかったが、後半につれて風と荒れた海面に苦しめられた選手が増えた。
島津成彰は 2位の選手に追随を許さず、トップでフィニッシュ。ビーチへのアプローチも手を抜くことなく、ダイナミックに最後まで漕ぎ切った。
馬場なつみはスタートでミスがあり若干出遅れたが、その後は終始落ち着いて自分のペースを保ち、トップでフィニッシュ。
鶴井八重も後続の選手と距離をあけ、2位でフィニッシュ。今回3位となった選手には2週間前広島で開催されたRiver Do! のレースで僅差で敗れていたが、リベンジを果たした。
男女とも、Team KOKUAが優勝。今年最後のレースを有終の美で飾った。
下記、選手レポート
【島津 成彰】(Nariakira Shimazu)
Result: 0:57:54 優勝
「1番端のTバー近くからのスタートで、バックウォッシュ・潮の流れにうまく乗りトップで第1ブイを回航、第2ブイが岸よりに設置してあり、まっすぐブイに近づくと潮の流れに逆らうことになると判断したため、沖から回り込んでいくコース取りに変更。結果2位と差をつける形で第2ブイを回航することに成功。第3ブイまでは、潮流と、小さなうねりを使うことを意識してトップを漕いだ。昨年同様、後半にかけて風が吹きうねりが出てくると予想していたため、フィンはWIZARDを使用。予想通り、後半うねりが出てきたため、WIZARDが大活躍。さらに自分にとって茅ヶ崎の海は、慣れない潮流のため、足下を何回か持っていかれそうになったが、WIZARDのおかげで落ちることなく安定して漕ぎ続けることができた。」
【馬場 なつみ】(Natsumi Baba)
Result: 01:02:55 優勝
「今シーズン最後のレースとなったが、リラックスして臨めた。常に余裕を持って漕ぐことができ、周回ごとに違ったコースを試す余裕も持てた。漕ぎもリズムを守ることを意識。
スタートでショアブレイクにハマってしまっても失敗せずうまくボードを滑らせられたり、うまくうねりに乗り、綺麗にビーチまで帰るなど、雑にならず全て丁寧にこなしていくのも今後の課題だと感じた。今回はFLY PRO 24を使用。ISA予選会以来の使用で、やはり若干の重さは感じたが、圧倒的な安定感でバランスをとることを全く意識せず、ボードを走らせることだけに集中できた。ボード自体に安定感があるのでフィンはFIAを使用。パドルもHA Skinnyで海面に合わせてリズムをコントロールできた。来シーズンに向け、テクニック、フィジカル、メンタル、全てにおいて底上げしていきたい。」
【鶴井 八重】(Yae Tsurui)
Result: 01:08:02
本大会は例年、海外選手も出場し、2日間に渡ってディスタンス・サバイバーと2種目が開催される、非常に規模の大きな大会であったが、コロナ禍によって縮小されていた。しかし、このままならない状況も収束の兆しが見え、レースの数も今年格段に増えている。そして、この止まっていた時間を感じさせないほど、日本人選手たちのレベルが上がっている。
可能性に満ちたTeam KOKUA のJr. たちも、彼ら彼女ららしいパドルを世界の舞台で披露し、我々に感動を与えてくれた。
Team KOKUAは、来年もこの勢いのまま、日本各地に留まらず、世界に向けて漕ぎ出していってくれるだろう。