目次
4月15.16日(土・日)、京都府・京丹後市久美浜町の久美浜湾カヌー競技場にてSUPジャパンオープン兼ICF海外派遣選手選考会が開催された。
会場となった久美浜湾は京丹後市の北西端に位置し、湾口が狭く、波の影響を受けづらいことから、カヌー・カヤック競技が盛んな地域。国体をはじめ、ドラゴンボートや中高生のカヌー競技全国大会などが開催されてきた。
湾は山に囲まれ、海と緑のコントラストが風光明媚なフィールドである。
2日間とも天気が不安定で、にわか雨や強いブローが入るタイミングもあれば、晴れて風のない完全なフラットコンディションになることも。
うねりはないが、風が吹くと狭い湾内にぶつかる風波でややチョッピーな海面に。
15日はオープン参加のスプリント、16日はディスタンス、テクニカルと3種目が行われた。
ディスタンス・テクニカルクラスが11月にタイ・パタヤで開催される2023 ICF STAND UP PADDLINGWORLD CHAMPIONSHIPSの選考会を兼ねた本大会。
Team KOKUAからは馬場 なつみがスプリント、ディスタンス、テクニカル全ての種目で1位となり、選考入り。
島津 成彰も全ての種目を2位という結果に収め、ニュージーランドで4月21日から開催のカヌースプリント世界選手権へ向け良いスタートダッシュを決めた。
菊川 翔生も、ディスタンス6kmと比較的短い距離ならではの疾走感のあるレース展開の中、白熱した駆け引きを見せ、7位に。
KOKUA Generation Nextのメンバーも、ジュニア選手も多く出場する中、各レースごとに大活躍。存在感を放っていた。
下記、選手レポート
【島津 成彰】(Nariakira Shimazu)
Result:
男子 ハードボードエリート(14.0ft以下) 海外派遣選考クラス
●スプリント 200m 2位
●ディスタンス 6km 2位
●テクニカル 2位
Board: [スプリント/ディスタンス/テクニカル]FLY PRO 21
Paddle: [スプリント]KK PRO HA Skinny [ディスタンス]KK MINI [テクニカル]KK PRO HA Skinny
Fin: [スプリント/ディスタンス]KK PRO FIA [テクニカル]KK PRO WIZARD
「[スプリント] タイムで順位が決まるレースで、ボードの初速の速さを活かしてトップスピードにすぐ入り、それをキープしながら漕ぎ切ることに成功。しかし、ミスパドルが何回かあり0.3秒差で1位を逃した。
[ディスタンス] ディスタンスではKK MINIを使用。体に負担がかからずにトップスピードを出せるので、他の選手のダッシュなどに対応しやすく、仕掛けやすいパドルに助けられた。しかし、一瞬の隙をつかれて2位でフィニッシュ。パドルの性能を活かしきれずに終わった。
[テクニカル] 初速の速さを活かし、最初からトップになることに成功。ボードのターンの性能にも助けられ、安定して漕ぎ切ることができた。どんなコンディションでもトップスピードが変わらないことから、FLY PROが高い性能のオールラウンドボードであることを実感できたレースだった。また、本大会はICF世界選手権の選考会であり、上位4名が代表入りということで、ICFに向けてまたこれから頑張っていきたい。」
【菊川 翔生】(Sho Kikukawa)
Result:
男子 ハードボードエリート(14.0ft以下) 海外派遣選考クラス
●ディスタンス6km 7位
●テクニカル 9位
「フラットコンディションのレース、スタートからいい位置で漕ぐことができて、ドラフティングを使いながらのレースとなりました。トップ集団からの引き波やターン上がりの中でも安定して漕げ、戦略次第ではフラットでも十分に戦える手応えがあり、次に繋がるレースになりました。」
Board: FLY PRO 22.5
Paddle: KK PRO CLASSIC
Fin: KK PRO FIA
【馬場 なつみ】(Natsumi Baba)
Result:
女子 ハードボードエリート(14.0ft以下) 海外派遣選考クラス
●スプリント200m 優勝
●ディスタンス 6km 優勝
●テクニカル 優勝
Board:FLY PRO 22.5
Paddle:KK PRO HA Skinny
Fin: KK PRO FIA
「全てのクラスで順位ではなく、タイムをどこまで出せるのかに重きを置いて臨んだ。スプリントはレースを始めて以来、初の経験。目標物に対してストレートに漕いでいくボード・パドルコントロールはもちろん、パドルミスを限りなく0にする、ダッシュでトップスピードにいかに速く持っていくかなど、非常に短い距離の中で意識しなければならないことがたくさんあり、どれもまだ技術不足を痛感。ディスタンスは、リズムを崩さず漕ぎ切ることを意識。タイムトライアルをするイメージで漕いだ。ボードの走りは悪くないが、もうあとひとギア上げて漕ぎ切れる余力が残っていたので、そこを追い込んでいけるようにしたい。テクニカルではターンの精度がまだ高くないので、どんな海面やシチュエーションでもクイックに、クリーンに決め、ターン直後から巡航速度に戻すまでをスムーズに行えるよう、練習したい。ボードはフラットでも荒れていても安心感のあるFLY PRO 22.5を使用。スプリントでは21ではなく22.5でも十分スピードを出せた。無理して幅の細さにこだわるよりも、足元を安定させ、パワーをボードに伝えることでスピードを出すスタイルが自分には無理なく、合っていると感じる。海外でのレースは初めての経験。この経験から得られるものがより実りあるものになるよう、照準をあわせていきたい。」
来月、5月20.21日には2023 ISA WSUPPCのオープンクラス選手選考会が伊豆で開催されるほか、各地でレースが増えてくる。
Team KOKUA/KOKUA Generation Nextの活躍もさらに盛り上がってくるだろう。